苗もの
先週は、バラ研究会の翌々日に、
砧花卉で、「鉢もの・苗もの商談会」がありました。
今年は私も初めて招待状をいただいたので
参加してみました。
鉢物の生産者さんが出品なさっていて、
胡蝶蘭やシンビジウムなどの豪華な花を始め、
パンジー・ビオラなどの苗もの、
そして、オリーブやミモザなどの庭木など、
今年一押しと思われる自信作の予約受注会のような形でしたが、
私にとっては、ワクワクするようなものがたくさんありました。
その中でも、普段から私がとても気に入っていて、
いつも積極的に仕入れしている苗の生産者さんに、
初めてお会いすることが出来ました。
なかなか、苗の生産地へお邪魔する機会がなくて、
出荷される苗ものを見ては、
どんな産地で、どういう方なのか、勝手に想像を膨らませておりました。
そして、、思った通りのオタクぶり・・・フフフ(笑)。
エフメールナガモリさんとおっしゃって、
千葉に圃場をもたれていますが、
世界中から個人的に面白いと思われる植物の種を仕入れて、
実際に自分でも育ててみて、
さらに、それを苗でのみ、出荷されています。
苗でのみ、、、ということは、
花が咲く前に、、、、ということです。
ここが、彼の花の出荷の特徴でもあり、少し難しい点でもあります。
仕入れする側としても、またお客さんの立場として考えても、
花のついてない苗を買うのって、勇気がいります。
よっぽど、以前から探していたものだったとか、
一度買ってお気に入りだから、、、と言うことでない限り、
花のついてない苗は売れません。
でも、一度育てていただくとわかるのですが、
彼の苗は購入してすぐに、お庭に直植えしていただくと、
(あるいは、大きめの鉢に植え替えていただくと)
花が咲く時期には、株がしっかりとして、
大きく立派で、長持ちする花が沢山つくのです。
彼は、その植物にとって「今が植え時」と言う時期に、
きちんと出荷してくるんです。
そうすれば、株が大きく育って、しっかり根を張り、
そして、満開に開花すると言うことをご存知なのです。
そうしてこそ、宿根草は毎年葉を出し芽をつけ、
再び大きくなって、花を咲かせるのです。
さらに、彼の苗は、かなり重いんです。
プラスチックの黒ポットに、
ふかふかの土がたっぷり入ってきます。
通常、産地から来る黒ポットの土は、
最低限その植物が、
なんとか生きて行けるだけの量しか入っていません。
土は、生産地にとってとても大事なものですし、
手間とお金のかかるものです。
でも、彼は、そんな黒ポットにも、
惜しみなく土を入れてきます。
それは、植物のためだから、、、、っておっしゃるんです。
たっぷりの土の中に入れられた苗は、
安心して売ることが出来ます。
毎日水をあげて、葉整理をして、
元気な状態でお客様にお届けすることが出来るんです。
だから、ナガモリさんの苗を沢山仕入れると、
車への積み降ろしが一仕事なのですが、
その重さは、植物への愛情の重さそのものなのだと、
再び理解出来ました。
・・・というようなお話を、ひざを突き合わせてじっくり伺いました。
次から次へと飛び出す、ナガモリさんのお話は尽きることなく、
頷くだけの私も頬が上気して、高揚しているのが自分でわかります。
また、ここに、植物大好きな生産者さんを見つけてしまいました♪
花との出会いって、人との出会いなんだって、
改めて思います。
エフメールナガモリさんの苗は、
今週木曜日から少しずつ、入荷が始まります。
彼一番のお薦めのビオラも入ります。
私が個人的に面白そうだと思ったものは、
黒葉の三つ葉。
私も購入したいと思っています。
植物大好きオタクが作る花たちを、
ぜひ、お楽しみいただければと思います。
コメント4件
すずきさん、こんにちは、コメントありがとうございます。
そうですね、確かにお話ししてみて初めてわかることって多いですよね。
私も大変勉強になりました。
そして、どうしても苗を仕入れたくなりました(笑)。
花が呼ぶのか、、、、なるほど。
だとしたら、あちこちから呼ばれてみたいものです♪
こだわりのビオラ、大好きです。
ナガモリさんのビオラにも興味津々。
早く見てみたいです。
ゆゆさん、こんばんは。
ナガモリさんは育種家ではないので、めずらしい品種と言うよりも、
彼が愛情かけて育てた丈夫ないい子達がいっぱいいるっていう感じです。
今、スタッフがブログに書いている「シルキーピンク」は彼のものです。
花は元々可愛いですけれど、根がしっかり張って、株が大きく丈夫なの。
ぜひ、見せてあげたいです(笑)
こういった話というのは、聞いてみないと
分からないものですよね
一旦聞くとどうしてもその苗を手に入れてみたい衝動に
駆られてしまいます。
花が呼ぶのだと思います
勉強になりました。
ありがとうございます。