静かな吉祥寺
オリンピックも終わって、お盆のまっただ中。
吉祥寺は、本来の吉祥寺の姿になっています。
もともと田舎のない私にとって、
多くの人々が帰省するこのお盆とお正月が、
ほんとうの故郷「東京」という感じがします。
空が大きくて、青くて、もくもくと白い雲が出て、
人々はのんびりと歩いていて、
その数もまばらで。
夕方になるとお家の前で子供たちがお父さんと花火をしたり、
お庭で家族バーベキューを始める人々もいて。
夜の公園にはねこが夕涼み。
早朝にはいぬたちが、はっはと散歩。
「ああ、これが吉祥寺だよな〜」って思いつつ、
私も少しペースを落としながら仕事をしています。
オリンピックの余韻もまだまだ覚めませんが、
毎回の表彰式で渡されるブーケ、
かわいかったなぁ、、、、、。
このブーケを制作したのは、
私がジェンテを始める前に3ヶ月ほどロンドンのお教室に通って、
直接教えていたただいたことのある
故ジェーン・パッカーさんのところだとのこと。
イギリス産の花だけを使って束ねたブーケは、
4種のバラ
ピンク = アクア
イエロー = イリオス
オレンジ = マリクレール
グリーン = ウインブルドン
そして、
イングリッシュラベンダー
ローズマリー
アップルミント
小麦
すべてをロンドンオリンピックオリジナルのバイオレットのリボンで束ねて。
花束を受け取ったアスリートたちが、
一瞬でもラベンダーとミントとローズマリーの香りを感じて、
幸せの記憶としてこのブーケが心に刻まれるといいなぁと思います。
香りの少ない品種のバラを使う時には、
他のナチュラルな香りの草花を使う。
今、私が実行しているこの方法は、
ジェーンから引き継いでいるものなのかと、
自分でも意識のなかった、
時代を駆け抜けたフラワーデザイナー ジェーン・パッカーへ
思いを馳せるオリンピックイヤーのお盆です。
それにしても、オリンピックには4800個もブーケが必要なんですね。
専門学校生のボランティアがブーケ制作を手伝ったようですが、
その数を想像すると・・・・。
戦場ですな。
私の世界体操の50個にも満たないブーケが、
小さな手仕事として、ますます愛おしく感じてしまいました。
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