今日は店で仕事の整理をしようと思っていたのですが、
なんだかんだで、店を開けることになり、
たくさんのお客様にお越しいただき、
気がつけば、私一人の店番で、
昨日よりも高い売り上げで。
店頭の花は、アネモネを数本残したのみです。
また、お正月飾りは完売いたしました。
お天気もよく、わざわざ遠くからお越しになる方も多く、
なぜかたくさんのお客様から励ましのお言葉をいただきました。
「どうしてもここじゃなきゃ買えないものがあるのよ、
それは感性よ」
「人と違うワンランク上のものは、ここまで来ないと買えないわね」
「なにがなんでも、貴方に花を合わせてもらいたかったのよ」
「あなたの仕入れのセンス、大好きなのよ」
等々。
なにかあったのでしょうか?
どうして、毎日、同じように仕事しているのに、
今日に限って、こんなにお褒めいただくのでしょう。
おそらく、一人でばたばたと慌ただしくしていて、
同情してくださったのかもしれません。
でも、このタイミングで、直接お顔を合わせて、
お褒めいただくのは、
ほんとうに有り難く、
何度も涙ぐみそうになりました。
実は(もうみなさまはお気づきかと思いますが)、
2011年用のカレンダーを作りませんでした。
「作れませんでした」と言った方が正しいかもしれません。
連日、矢のようにすぎていき、
体力、気力ともに、カレンダー作成に打ち込めませんでした。
もちろん、今までの売り上げはだいたい分かっているので、
売れている部数は頭に入っているのです。
11月くらいから、何人ものお客様に、
「カレンダーはないの?」のお問合せを多数いただきました。
そのたびに、私が直接店頭で、
「申し訳ございません。
来年は必ず作りますので、よろしくお願いします」
と、頭を下げさせていただきましたが、
みなさまが必ずおっしゃってくださったのは、
「あんなにきれいなカレンダーは他にないのよ」
「とっても楽しみにしているのよ」
「お友だちにもたくさん分けたいのよ」
という、お褒めのお言葉でした。
自分で作成しているときは、
おそらくほぼ自己満足なのですが、
店頭のお客様にこんなにも楽しみにしていただいていたのかと、
心が痛むほど実感いたしました。
いつも、多くの方に励まされて、
なんとか15年、ジェンテで頑張ってきました。
私には、この道しかないと思っています。
有頂天なときは、天職だとも思います。
でも、それもこれも、
すべて多くの方に支えていただけているからこそなのだと、
心の底から実感いたしました。
2011年、自分の軸はぶれないように、
まじめに、こつこつと、
日々を重ねていきたいと思います。
あと数時間で2010年も終わります。
私にとっては、激動の1年でした。
たくさんの出会いもあり、
新しい分野の仕事もさせていただき、
楽しく、うれしいことがいっぱいありました。
その一方、つらく、悲しいことも、多くありました。
ただ、多くの皆さんから
たくさんの優しさをいただけたことは、
自分の財産だと思っています。
お客様、生徒さん、仕事仲間、
市場の方々、生産者さん、ご近所さん・・・・
ほんとに、有り難いことに、
ふとしたタイミングで、
みなさまがお気にかけてくださり、
いろいろな形で、
優しさをくださいました。
心の奥にしみ込んだ皆様の優しさを、
決して忘れることなく、
今後も自分のペースで花に関わっていきたいと思っています。
2010年は・・・
お正月のアレンジメント
今日もいいお天気。
気温は低めですが、
ぴりっとしていい感じ。
今日は夕方から、お正月花のお稽古でした。
この忙しい師走の最中に、
お稽古にいらしていただけるのは、
ほんとうに有り難いことだと毎年思います。
今年は、淡くて気持ちのよい色合わせで。
大きく、長めのアレンジメントにいたしました。
生徒さんも大作に挑まれて、
途中、息切れしつつ(?)も、
とても豪華に、のびのびと仕上げてくださいました。
みなさま、たいへん喜んでくださいましたけれど、
いつものことながら、
持ち帰りの不便さにブーイング(笑)。
ほんと、すいません。
持ち帰り、大変だろうなぁと思いつつ、
ついつい、サービスしてしまうこのくせを、
来年は直したいと思います。
お正月用にと、店頭で花をお買い求めいただく生徒さんも多く、
(生徒さんは、切り花10%offなのです)
「先生、適当に花組してください!」というお任せ型や、
「この花に何をあわせたら素敵ですか?」という相談型、
そして、「これと、これと、これ!」と、気持ちのよい即決型。
いろいろな方がいらっしゃいますけれど、
とにかく、お正月に花を飾るぞ!と、
意気込んでいるっしゃるお気持ちが嬉しくて、
お稽古していてよかったなぁって思える瞬間です。
明日は、店頭販売もしながら大掃除の予定です。
大掃除に耐えうる体力は、
今の私に残っているのだろか?
不安はいっぱい。
でも、みなさまからの差入れも、いっぱい。
あとわずかの2010年、
初心に戻って締めくくりたいと思います。
素敵なクリスマス
今日はクリスマス。
ジェンテにも普段より多めの男性のお客様がお越しになりました。
自宅用とおっしゃりながら、
吟味に吟味を重ねて花を選ばれる方や、
1本のバラをラッピングなさる方。
そして、こちらは、究極(?)のクリスマスプレゼント。
車のダッシュボードに花がはいるようにとのご注文です。
彼「あ!車に忘れ物しちゃった!
ダッシュボードにあるからとってきて」
彼女「しょうがないな〜
じゃあ、行ってくるね」
(車に戻って、ダッシュボードを開ける)
・・・・・・
「キャ〜♪」
みたいになるのでしょうか。
(勝手な想像ですけれど)
ダッシュボードでブーケが倒れないように、
周りにワックスペーパーを入れこんで、
準備万端!
「並木さん、俺より張り切ってますね」
と、ご注文主の彼から言われてしまいました。
でも、彼女に花を贈ろうとする心意気と、
サプライズへのアイディアが、
とっても、うれしいじゃないですか!
私が彼女だったら、
ほんとうにうれしいと思うんです。
彼女だったらと想像することが、
図々しいという声も聞こえてきそうですが、
女性って、やっぱりいつまでも、いつだって、
花を贈られたら本当に心からうれしいし、
おそらく一生忘れないと思うんです。
たとえ、その相手と一生会えなくなってしまっても、
そのときの胸のときめき、
手にした重量感、
ふんわり漂う花の香り。
そして、何よりも花を贈ってくれた気持ち。
今ごろ、ダッシュボードの彼はどうなったかな?
お正月のお飾りを黙々と作りながら、
みんなが幸せなクリスマスを過ごせますようにと、
お祈りしました。